越境の覚書とは:書く内容、価格への影響、隣地使用権と応じてもらえないときの対応
越境の覚書に書く主な内容
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 越境しているもの | ブロック塀、屋根・庇、給排水管、樹木の枝など。位置と越境の幅 |
| 所有者 | 越境物がどちらの所有か |
| 是正方法と時期 | 「建物の建て替え・塀の作り替えのときに境界の内側に移す」など |
| 承継 | 土地を売ったり相続したりしても、新しい所有者に内容を引き継ぐ |
| 署名・押印 | 双方の所有者。実印での押印が望ましい |
表は東急リバブルの解説 ※1 をもとに、書き方の例は編集部がまとめたものです。東急リバブルは、境界の立会いでは最終的に境界確認書を作成し、越境物がある場合は越境の覚書も作成すること、どちらも双方が実印で押印するのが望ましいことを説明しています※1。
出典:※1 東急リバブル(Lnote)「土地境界線立会いとは?注意点や拒否時の対応・トラブル予防法も解説」
価格への影響
SUUMOが紹介する不動産会社は、越境や境界の問題は、建て替え時に是正する覚書を交わすなどの対応ができれば、そこまで価格に影響しないケースが多いとしています。越境であれば是正を、境界が未確定なら確定測量をするのが一番だが、難しい場合は隣地と覚書を結んだり、過去の測量図や境界標をもとに現況を明らかにしたりする対応が考えられるとしています※2。
出典:※2 リクルート(SUUMO)「訳あり物件の売却方法とは?事故物件・再建築不可など種類別の売り方と注意点」
隣地に入って直すとき:隣地使用権
民法は、境界やその付近の塀・建物の築造・収去・修繕、境界標の調査や境界に関する測量などのために、必要な範囲で隣地を使用できると定めています。ただし住家には居住者の承諾がなければ立ち入れず、使用の日時・場所・方法は隣地の損害が最も少ないものを選び、あらかじめ目的・日時・場所・方法を通知しなければなりません。損害を与えたときは償金を払います(第209条)※3。
木の枝が越境している場合は、竹木の所有者に切除させるのが原則で、催告しても相当の期間内に切らない場合などは自分で切り取れます(第233条)※3。
出典:※3 e-Gov法令検索「民法(明治二十九年法律第八十九号)」
覚書は確定測量と一緒に作る
覚書は、多くの場合、確定測量の立会いの中で境界確認書と一緒に作ります※1。確定測量図は売却後の境界トラブルのリスクを抑えるために売主が準備するのが一般的で※4、費用はSUUMOが整形地で50万円〜、LIFULL HOME’Sが東京都の民民境界で80万〜120万円程度を目安としています※4※5。
出典:※1 東急リバブル(Lnote)「土地境界線立会いとは?注意点や拒否時の対応・トラブル予防法も解説」、※4 リクルート(SUUMO)「確定測量図とは?地積測量図との違いや費用、ない場合の対処法【土地家屋調査士監修】」、※5 LIFULL(LIFULL HOME'S)「土地売却に境界確定測量は必要? 費用相場から完了までの7ステップを解説」
隣地が覚書に応じないとき
- 越境の状況を写真や図面で記録し、売るときに買主へ正確に伝える
- 境界そのものに争いがあれば、法務局の筆界特定制度を検討する(越境・境界未確定)
- 越境や境界の問題を扱う買取業者に、事情ごと売ることも検討する
対応の整理は編集部によるものです。
法令の記述は、2026年9月時点で有効な条文(e-Gov法令検索で確認)にもとづいています。
よくある質問
- 越境の覚書とは何ですか?
- 越境しているものの所有者と、いつどのように直すかを隣地の所有者と確認して残す書面です。境界確認書と一緒に作ることが多く、双方が実印で押印するのが望ましいとされています。
- 越境があると土地は売れませんか?
- 売れます。建て替え時に是正する覚書を交わすなどの対応ができれば、価格への影響は小さいケースが多いとされています。
- 隣地の塀を直すために隣地に入れますか?
- 民法は、境界付近の塀の修繕などのため必要な範囲で隣地を使用できると定めています。あらかじめ目的や日時などを通知し、住家に立ち入るには居住者の承諾が必要です。
出典
- 東急リバブル(Lnote)「土地境界線立会いとは?注意点や拒否時の対応・トラブル予防法も解説」(2026年1月16日更新) https://www.livable.co.jp/l-note/question/s55202/ /確認日 2026-09-20
- リクルート(SUUMO)「訳あり物件の売却方法とは?事故物件・再建築不可など種類別の売り方と注意点」(2026年9月17日公開) https://suumo.jp/baikyaku/guide/entry/20260917/005 /確認日 2026-09-21
- e-Gov法令検索「民法(明治二十九年法律第八十九号)」(令和8年6月24日施行時点) https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 /確認日 2026-09-20
- リクルート(SUUMO)「確定測量図とは?地積測量図との違いや費用、ない場合の対処法【土地家屋調査士監修】」(2026年3月16日公開) https://suumo.jp/baikyaku/guide/entry/20260316/001 /確認日 2026-09-20
- LIFULL(LIFULL HOME'S)「土地売却に境界確定測量は必要? 費用相場から完了までの7ステップを解説」(2026年8月12日公開) https://www.homes.co.jp/satei/media/entry/land003 /確認日 2026-09-20
越境・境界未確定の買取に対応する提携サービス
ワケガイ
- 運営会社
- 株式会社ネクスウィル
- 宅建業免許
- 国土交通大臣(1)第10481号
- 対象物件
- 共有持分・共有名義/空き家・ゴミ屋敷/再建築不可・借地・底地/事故物件・心理的瑕疵/リースバック
- 対応エリア
- 全国
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出典:株式会社ネクスウィル「ワケガイ 公式サイト(よくあるご質問・物件カテゴリ)」(確認日 2026-09-20)