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特定空家・管理不全空家:勧告で固定資産税の特例が外れる仕組みと、指導を受ける前に手放す方法

公開 次回更新予定 2027-04編集責任者 鈴木 章悟

空き家を放置して市区町村から「管理不全空家」や「特定空家」として勧告を受けると、土地の固定資産税の住宅用地特例(小規模住宅用地なら課税標準が6分の1)が外れます※1。特定空家は、勧告の後に命令(違反すると50万円以下の過料)や行政代執行による除却まで進むことがあります※2。勧告を受ける前に、売る・解体する・管理を任せるのいずれかを決めるのが現実的です(編集部の整理です)。
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傷んだ空き家や、指導を受けた空き家も、そのまま査定を受けられます。

目次
  1. 管理不全空家と特定空家の違い
  2. 勧告を受けると固定資産税の特例が外れる
  3. 命令・代執行・過料
  4. 指導・勧告はどのくらい行われているか
  5. 空き家を手放す前に使える特例
  6. 勧告を受ける前にできること
  7. よくある質問

管理不全空家と特定空家の違い

区分 どんな状態か 市区町村がとれる措置
管理不全空家等 適切に管理されておらず、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれがある 指導 → 勧告
特定空家等 放置すれば倒壊など著しく保安上危険、著しく衛生上有害となるおそれ、著しく景観を損なっている、など 助言・指導 → 勧告 → 命令 → 行政代執行

表は空家等対策の推進に関する特別措置法(第2条・第13条・第22条) ※2 をもとに編集部がまとめたものです。管理不全空家等は、令和5年の法改正で新たに設けられた区分です※3

出典:※2 e-Gov法令検索「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)」、※3 LIFULL(LIFULL HOME'S)「空き家法改正により指導数が急増。譲渡所得3,000万円控除の公布が過去最多」

勧告を受けると固定資産税の特例が外れる

住宅の敷地には、固定資産税の課税標準を3分の1(200平方メートル以下の小規模住宅用地は6分の1)にする住宅用地特例があります。地方税法は、空家法にもとづいて勧告を受けた管理不全空家等と特定空家等の敷地を、この「住宅用地」から除いています※1

東急リバブルは、住宅が建っている土地の固定資産税は最大6分の1に減額される制度があり、特定空家等に指定されるとこの減免措置が受けられなくなると説明しています※4。LIFULL HOME’Sは、法改正で特定空家に加えて管理不全空家も住宅用地特例が解除されることになったとしています※3

出典:※1 e-Gov法令検索「地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)」、※3 LIFULL(LIFULL HOME'S)「空き家法改正により指導数が急増。譲渡所得3,000万円控除の公布が過去最多」、※4 東急リバブル(Lnote)「空き家問題とは?政府の対策や税金、空き家バンクや購入方法も解説」

命令・代執行・過料

特定空家等について、勧告を受けた人が正当な理由なく措置をとらない場合、市町村長は猶予期限を付けて措置を命じることができ、命令に違反すると50万円以下の過料に処されます。命令を履行しない場合は、行政代執行法にもとづき市町村が除却などを行うことができます※2。災害など非常の場合に、命令などの手続きを経るいとまがないときの緊急代執行の規定もあります※2

出典:※2 e-Gov法令検索「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)」

指導・勧告はどのくらい行われているか

国土交通省・総務省の調査(令和7年3月31日時点)によると、令和6年度までの累計で、管理不全空家等への指導は3,211件、勧告は378件でした。特定空家等への措置の累計は、助言・指導42,768件、勧告4,153件、命令551件、行政代執行286件、略式代執行592件、緊急代執行12件です※5

措置の合計は令和5年度の5,694件から令和6年度は7,811件に増えています※5。LIFULL HOME’Sも、法改正で管理不全空家への指導・勧告が増えていると紹介しています※3

出典:※3 LIFULL(LIFULL HOME'S)「空き家法改正により指導数が急増。譲渡所得3,000万円控除の公布が過去最多」、※5 国土交通省・総務省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等について(令和7年3月31日時点)」

空き家を手放す前に使える特例

相続した空き家を売った場合に譲渡所得から最大3,000万円を控除する特例(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)について、LIFULL HOME’Sは適用期間が2027年12月31日まで延長されていると紹介しています※3。この特例を受けるための確認書の交付件数は、令和6年度に16,755件で、前年度の13,696件から増えています※5。特例には要件があるため、税務署や税理士に確認してください(編集部の整理です)。

出典:※3 LIFULL(LIFULL HOME'S)「空き家法改正により指導数が急増。譲渡所得3,000万円控除の公布が過去最多」、※5 国土交通省・総務省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等について(令和7年3月31日時点)」

勧告を受ける前にできること

方法 向いている場合
仲介で売る 建物の傷みが少なく、立地がよい
買取業者に売る 傷みが激しい、残置物が多い、早く手放したい
解体して土地として売る 建物に価値がなく、土地の需要がある(解体後は住宅用地特例がなくなる点に注意)
管理を続ける・任せる 当面は手放せない事情がある

方法の整理は編集部によるものです。市区町村から指導の通知が届いた場合は、書かれている期限と求められている措置を確かめ、担当課に相談してください。

法令の記述は、2026年9月時点で有効な条文(e-Gov法令検索で確認)にもとづいています。件数は国土交通省・総務省の調査(令和7年3月31日時点)によります。

よくある質問

管理不全空家と特定空家の違いは何ですか?
管理不全空家等は、放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家です。特定空家等は、倒壊の危険や衛生上の有害さなどが著しい空き家で、命令や行政代執行の対象にもなります。
空き家の固定資産税が上がるのはどんなときですか?
空家法にもとづく勧告を受けた管理不全空家等・特定空家等の敷地は、固定資産税の住宅用地特例の対象から外れます。
特定空家の命令に従わないとどうなりますか?
命令に違反すると50万円以下の過料に処され、命令を履行しない場合は市町村が行政代執行で除却などを行うことがあります。

出典

  1. e-Gov法令検索「地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)」(令和8年7月31日施行時点) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 /確認日 2026-09-20
  2. e-Gov法令検索「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)」(令和8年9月3日施行時点) https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC1000000127 /確認日 2026-09-20
  3. LIFULL(LIFULL HOME'S)「空き家法改正により指導数が急増。譲渡所得3,000万円控除の公布が過去最多」(2026年1月19日公開) https://www.homes.co.jp/satei/media/entry/202601/1901 /確認日 2026-09-20
  4. 東急リバブル(Lnote)「空き家問題とは?政府の対策や税金、空き家バンクや購入方法も解説」(2026年5月14日更新) https://www.livable.co.jp/l-note/question/5467/ /確認日 2026-09-20
  5. 国土交通省・総務省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等について(令和7年3月31日時点)」(令和7年3月31日時点調査) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001984996.pdf /確認日 2026-09-20

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出典:株式会社ネクスウィル「ワケガイ 公式サイト(よくあるご質問・物件カテゴリ)」(確認日 2026-09-20)

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