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横浜市の訳あり物件:崖・擁壁と不燃化推進地域、崖の工事の助成・解体補助

公開 更新 次回更新予定 2027-04編集責任者 鈴木 章悟

横浜市は市域の約60%が丘陵地で、崖・擁壁に面した家と、不燃化推進地域(約1,140ha)の古い木造住宅が訳ありの中心です。

目次
  1. 横浜市の特徴
  2. 横浜市の制度
  3. 売る前に確かめること

横浜市の特徴

  • 市域の約60%が丘陵地といわれ、開港以来、丘陵地に市街地が形成されたため、崖の上や下に建築物が建てられたり敷地が造成されたりしてきた。関東ローム層は水を含むと崩れやすく、崖崩れの被害も繰り返されてきた※1
  • 斜面地の多い横浜市では、高低差に応じて盛土規制法に基づく擁壁を造る必要があり、擁壁のある土地の所有者には常時安全な状態に維持管理する義務がある。市は、購入を検討する人に既存擁壁の安全性を確かめ、造り替えが必要になる場合もあると理解しておくよう求めている※2
  • 地震火災で延焼の被害が特に大きいと想定される重点対策地域を「不燃化推進地域」(約1,140ha)に指定し、平成27年7月1日以降の建築は原則として耐火建築物・準耐火建築物などとすることを義務付けている※3

横浜市で訳ありになりやすいのは、崖・擁壁のある土地と、不燃化推進地域の古い木造住宅です。崖の近くの家は、建替えのときに擁壁の造り直しや基礎の補強が必要になり、その費用を買主がどう見込むかで価格が決まります。SUUMOは、擁壁工事に数百万円単位の費用がかかることがあり、査定時に見積もっていないと買主から見えないコストを抱えた土地に見えるとしています※4

出典:※1 横浜市建築局「横浜市建築基準条例及び同解説(崖の規定)」、※2 横浜市建築局「既存擁壁を中心としたがけ対策の強化」、※3 横浜市「横浜市密集市街地における地震火災対策計画(交付金関係資料)」、※4 リクルート(SUUMO)「売れない土地はどうすればいい?原因別の対策から手放すための最終手段まで徹底解説!」

横浜市の制度

崖の建築制限

横浜市建築基準条例 第3条(崖)

  • 対象の崖:角度が30度を超え、かつ高さが3mを超えるもの(自然の崖かどうかは問わない)
  • 崖の近くに建てるときは、条例に適合する擁壁か高さ2m以上の防土堤を設けるのが原則。崖の上では、擁壁を造らない場合、基礎を安息角の線より深くするなどの措置が必要
  • 高さ2mを超える擁壁は、建築確認(または盛土規制法の許可)が必要

出典 ※1 横浜市建築局/確認日 2026-09-21

崖の工事の助成

横浜市崖地【防災】対策工事助成金制度(令和8年度)

  • 擁壁工事・切土盛土工事など、建築基準法や盛土規制法の手続きが必要な工事などが対象
  • 助成額は、工事費の1/3、市の工法別単価(擁壁築造は垂直投影面積1平方メートルあたり11万円)で算出した額、限度額400万円のうち少ない額
  • 交付決定の前に工事契約・着手すると使えない。建築防災課がけ防災担当との事前調整が必要

出典 ※5 横浜市建築局建築防災課/確認日 2026-09-21

古い建物の解体・不燃化の補助

建築物不燃化推進事業補助

  • 重点対策地域(不燃化推進地域)などで、古い建築物の解体(除却)工事費や、燃えにくい建築物を新築する工事費の一部を補助
  • 不燃化推進地域では、建物を建てる際、原則として全ての建物を準耐火建築物以上とする義務がある
  • リーフレット(2024年3月版)では、解体の補助率は重点対策地域で3/4、それ以外の補助対象地区で2/3、上限150万円※6
  • 対象地区は町丁目ごとの一覧や地図(i-マッピー)で確認できる

出典 ※7 横浜市都市整備局防災まちづくり推進課/確認日 2026-09-21

狭い道路の拡幅

横浜市狭あい道路の整備の促進に関する条例・狭あい道路拡幅整備事業

  • 幅4m未満の道路のうち、特に拡幅が必要な道路を「整備促進路線」に指定
  • 整備促進路線に接する敷地では、後退整備について市と協議し、整備費用の一部に補助金の交付などを行う
  • 平成29年9月1日の改正で、補助を受けて拡幅整備した場所では、後退用地に支障物を置くことや後退用地の形を変えることが禁止されている

出典 ※8 横浜市建築局建築防災課/確認日 2026-09-21

出典:※1 横浜市建築局「横浜市建築基準条例及び同解説(崖の規定)」、※5 横浜市建築局建築防災課「横浜市崖地【防災】対策工事助成金制度について」、※6 横浜市「建築物不燃化推進事業補助リーフレット」、※7 横浜市都市整備局防災まちづくり推進課「建築物不燃化推進事業補助」、※8 横浜市建築局建築防災課「狭あい道路の後退用地パトロール(狭あい道路拡幅整備事業)」

売る前に確かめること

  1. 敷地や隣地に高さ3mを超える崖・擁壁があるか。擁壁は建築確認などを受けたものか
  2. 土砂災害警戒区域などに入っていないか(市の土砂災害ハザードマップ)
  3. 不燃化推進地域・補助対象地区に入っているか
  4. 前の道が建築基準法上の道路か、敷地が2m以上接しているか。幅4m未満なら整備促進路線か

神奈川県全体の状況は 神奈川県の訳あり物件 にまとめています。

内容は、2026年9月21日に横浜市の公式資料で確認したものです。補助は予算の範囲内で、年度ごとに内容が変わることがあります。

出典

  1. 横浜市建築局「横浜市建築基準条例及び同解説(崖の規定)」(2023年5月26日版) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/tetsuduki/jorei/kijunjourei/kijunjourei.files/kaisetsu_shinkyu20230526.pdf /確認日 2026-09-21
  2. 横浜市建築局「既存擁壁を中心としたがけ対策の強化」(2026年9月閲覧) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/takuchi/youheki-morido/kizonyouheki.html /確認日 2026-09-21
  3. 横浜市「横浜市密集市街地における地震火災対策計画(交付金関係資料)」(2025年3月25日) https://en.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/sogotyousei/kofukin/koufukin.files/0765_20250325.pdf /確認日 2026-09-21
  4. リクルート(SUUMO)「売れない土地はどうすればいい?原因別の対策から手放すための最終手段まで徹底解説!」(2026年6月5日公開) https://suumo.jp/baikyaku/guide/entry/20260605/001 /確認日 2026-09-20
  5. 横浜市建築局建築防災課「横浜市崖地【防災】対策工事助成金制度について」(令和8年度) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/bosai/gake/safe.html /確認日 2026-09-21
  6. 横浜市「建築物不燃化推進事業補助リーフレット」(2024年3月29日) https://th.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/bosai/hojoshinsei/hojo.files/0107_20240329.pdf /確認日 2026-09-21
  7. 横浜市都市整備局防災まちづくり推進課「建築物不燃化推進事業補助」(2026年9月閲覧) https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/bosai/hojoshinsei/hojo.html /確認日 2026-09-21
  8. 横浜市建築局建築防災課「狭あい道路の後退用地パトロール(狭あい道路拡幅整備事業)」(2022年12月20日発表) https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/press/kenchiku/2022/patororu20221220.html /確認日 2026-09-21
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出典:株式会社ネクスウィル「ワケガイ 公式サイト(よくあるご質問・物件カテゴリ)」(確認日 2026-09-20)

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