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市街化調整区域の家は建て替えられるか:都市計画法の許可と、接道の再建築不可との違い

公開 次回更新予定 2027-03編集責任者 鈴木 章悟

市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」で※1、開発許可を受けた区域以外では、建物の新築・改築・用途変更に都道府県知事(指定都市・中核市ではその市長)の許可が必要です※1。三井のリハウスは、原則として新しい建物は建てられず既存の建物も建て替えができないため、区域内の不動産は「再建築不可物件」となると説明しています※2。ただし、自治体が指定した区域などでは許可を受けられる場合があり、線引きの前からある建物かどうかでも条件が変わります※2
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市街化調整区域の家や土地も、そのまま売れるかを査定で確かめられます。

目次
  1. 市街化調整区域とは
  2. 建て替えに許可が要る仕組み
  3. 許可を受けられる場合
  4. 接道の再建築不可との違い
  5. 売るときの注意
  6. よくある質問

市街化調整区域とは

区域 内容
市街化区域 すでに市街地を形成している区域と、おおむね10年以内に優先的・計画的に市街化を図るべき区域
市街化調整区域 市街化を抑制すべき区域
非線引き区域 市街化区域と市街化調整区域の区分(線引き)がされていない都市計画区域

市街化区域と市街化調整区域の定義は都市計画法第7条 ※1 、非線引き区域は三井のリハウスの解説 ※2 によります。

東急リバブルは、市街化調整区域の土地は一般に市街化区域の土地の7〜8割ほどの価格で、場合によっては半額以下になることもあり、固定資産税などの税負担も安いと説明しています※3

出典:※1 e-Gov法令検索「都市計画法(昭和四十三年法律第百号)」、※2 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)「市街化調整区域にある不動産を手放したい!売れない土地の売却方法と注意点を解説」、※3 東急リバブル(Lnote)「市街化調整区域ってどんな場所?メリット・デメリットや注意点を解説」

建て替えに許可が要る仕組み

場面 扱い 根拠
開発許可を受けた区域の外で、建物を新築・改築・用途変更する 都道府県知事の許可が必要 都市計画法第43条第1項
農業・林業・漁業の用に供する建築物や、これらを営む人の住宅 許可の対象外 第29条第1項第2号、第43条第1項
仮設建築物の新築、通常の管理行為・軽易な行為など 許可の対象外 第43条第1項ただし書き
許可の基準 開発許可の基準(第33条・第34条)の例に準じて政令で定める 第43条第2項

表は都市計画法の条文をもとに編集部がまとめたものです※1。都道府県知事の権限は、指定都市・中核市の区域ではその市長が持ちます※1。三井のリハウスは、既存の家の建て替えやリフォーム・リノベーションにも許可が必要になることがあるとし※2、東急リバブルも、既存の家の増築やリフォームの際にも基本的には許可が必要だと説明しています※3

出典:※1 e-Gov法令検索「都市計画法(昭和四十三年法律第百号)」、※2 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)「市街化調整区域にある不動産を手放したい!売れない土地の売却方法と注意点を解説」、※3 東急リバブル(Lnote)「市街化調整区域ってどんな場所?メリット・デメリットや注意点を解説」

許可を受けられる場合

都市計画法第34条 内容
第11号 市街化区域に隣接・近接し、おおむね50以上の建築物が連なっている地域のうち、都道府県などの条例で指定する区域
第12号 市街化を促進するおそれがなく、市街化区域で行うのが困難または著しく不適当なものとして、条例で区域・目的・用途を限って定めたもの
第14号 開発審査会の議を経て、都道府県知事が市街化を促進するおそれがないなどと認めるもの

表は都市計画法第34条の主な号を編集部がまとめたものです※1。三井のリハウスは、市街化調整区域でも自治体が指定した区域内の土地なら住宅や店舗・事業所の建築の許可を得られる「区域指定制度」があるとして、自治体に確かめるよう勧めています※2

三井のリハウスはまた、線引きの前に建てられた建物は後から市街化調整区域に指定されたもので、売るために許可を得る必要はない一方、線引き後に建てられた建物は開発許可を受けて建てられており、申請して認められないと増改築ができないと説明しています。線引きは主に1970年(昭和45年)ごろに行われましたが、地域によって違うため、自治体の窓口やウェブサイトで確かめるよう勧めています※2

東急リバブルは、今は許可を受ければ建築できる場合でも、将来法改正などで条件が厳しくなると、増改築や売却が難しくなる可能性があると注意しています※3

出典:※1 e-Gov法令検索「都市計画法(昭和四十三年法律第百号)」、※2 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)「市街化調整区域にある不動産を手放したい!売れない土地の売却方法と注意点を解説」、※3 東急リバブル(Lnote)「市街化調整区域ってどんな場所?メリット・デメリットや注意点を解説」

接道の再建築不可との違い

項目 接道の再建築不可 市街化調整区域
根拠の法律 建築基準法第43条(接道義務) 都市計画法第43条(建築の許可)
建て替えられない理由 敷地が建築基準法上の道路に2m以上接していない 市街化を抑制する区域で、建築に知事などの許可が要る
建て替えられるようにする方法 隣地の一部を買う、セットバック、建築基準法第43条第2項の許可など 区域指定や開発審査会などによる許可を受ける
確かめる窓口 市区町村の建築指導の窓口 都道府県・市の開発許可の窓口

表は建築基準法 ※4 と都市計画法 ※1 をもとに編集部がまとめたものです。市街化調整区域の中にあって、しかも接道義務も満たしていない土地では、両方の条件を確かめる必要があります。接道の側の方法は 接道義務と再建築可能にする方法 で説明しています。

出典:※1 e-Gov法令検索「都市計画法(昭和四十三年法律第百号)」、※4 e-Gov法令検索「建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)」

売るときの注意

三井のリハウスは、市街化調整区域の不動産は市街化区域に比べて取引が複雑で流通量も少なく、建築の手間や制限の多さ、住宅ローンの組みにくさから、購入を控える人が多いと説明しています※2。東急リバブルも、建設や土地活用の制限が多く需要が低いため、売れても安くなる可能性があり、住宅ローンの審査に通らない可能性もあるとしています※3

地目が農地の場合は、農地のまま売るか、転用して売るかで手続きが変わり、転用には市町村の農業委員会を経由して都道府県知事などの許可が必要です。三井のリハウスは、2023年4月の農地法改正で農地を取得するときの下限面積の要件が廃止され、小さな面積でも取得できるようになったため、農地を売りやすくなる可能性があると説明しています※2

売る前に、線引きの前からある建物か、区域指定の対象か、地目は何かを確かめておくと、買い手や業者との話が早く進みます(編集部の整理です)。売り方と価格の考え方は 再建築不可の売却相場 も参考にしてください。

法令の記述は、2026年9月時点で有効な条文(e-Gov法令検索で確認)にもとづいています。許可の基準は自治体によって違うため、個別の土地は都道府県・市の開発許可の窓口で確かめてください。

出典:※2 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)「市街化調整区域にある不動産を手放したい!売れない土地の売却方法と注意点を解説」、※3 東急リバブル(Lnote)「市街化調整区域ってどんな場所?メリット・デメリットや注意点を解説」

よくある質問

市街化調整区域の家は建て替えできますか?
開発許可を受けた区域の外では、建物の新築・改築に都道府県知事(指定都市・中核市ではその市長)の許可が必要です。区域指定の対象になっている場合や、線引きの前からある建物の場合など、条件によって許可を受けられることがあります。
市街化調整区域の家は売れますか?
売ることはできますが、建築の制限や住宅ローンの組みにくさから買い手が限られ、価格は下がりやすいとされています。
線引き前の建物とは何ですか?
市街化区域と市街化調整区域の区分(線引き)が決まる前から建っていた建物です。線引きは主に1970年ごろに行われましたが、地域によって違うため、自治体で確かめてください。

出典

  1. e-Gov法令検索「都市計画法(昭和四十三年法律第百号)」(令和8年5月27日施行時点) https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 /確認日 2026-09-20
  2. 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)「市街化調整区域にある不動産を手放したい!売れない土地の売却方法と注意点を解説」(2025年2月19日公開) https://www.rehouse.co.jp/relifemode/column/at/at_0347/ /確認日 2026-09-20
  3. 東急リバブル(Lnote)「市街化調整区域ってどんな場所?メリット・デメリットや注意点を解説」(2026年5月14日更新) https://www.livable.co.jp/l-note/question/2101/ /確認日 2026-09-20
  4. e-Gov法令検索「建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)」(令和8年5月27日施行時点) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 /確認日 2026-09-20
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