東京都の訳あり物件:木造住宅密集地域・狭い道路と、不燃化特区・区ごとの43条ただし書き
東京の訳あり不動産の特徴
| 区 | 総合危険度ランク5の町丁目 | ランク4以上 |
|---|---|---|
| 足立区 | 16 | 53 |
| 墨田区 | 15 | 23 |
| 荒川区 | 13 | 29 |
| 大田区 | 9 | 41 |
| 葛飾区 | 8 | 33 |
| 江東区 | 6 | 18 |
| 北区 | 6 | 26 |
| 江戸川区 | 5 | 33 |
| 品川区 | 1 | 28 |
| 杉並区 | 1 | 19 |
| 中野区 | 2 | 16 |
表は東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回、令和4年9月公表)」の区別一覧 ※2 から、編集部が町丁目の数を数えたものです(ランクは都内5,192町丁目の相対評価。ランク4以上が15以上の区と、ランク5がある区を掲載)。
- 東部(荒川・隅田川沿い):古い木造住宅が密集し、建物倒壊と火災の危険度がともに高い。長屋・狭い路地・私道の問題が重なりやすい
- 西部・南部(品川区南西部・大田区中央部・中野区・杉並区東部など):道路が狭く、災害時の活動が難しい地域が多い。43条ただし書きや私道の承諾が売却の論点になりやすい
- 都心(千代田・中央・港区):ランク4以上の町丁目はほとんどなく、訳ありの論点は個々の敷地の接道や権利関係が中心
地域の傾向の整理は編集部によるものです。
出典:※2 東京都都市整備局「地震に関する地域危険度測定調査(第9回)地域危険度一覧表(区市町別)」
不燃化特区で使える支援
東京都は、山手線外周部を中心に広がる木密地域のうち、特に重点的・集中的に改善を図る地区を「不燃化特区」に指定しています。令和8年4月に地区指定を見直し、44地区を指定しました。不燃化特区では、老朽建築物の除却や建替えへの支援を各区が行っています(内容は区ごとに異なる)※1。
| 支援 | 内容 |
|---|---|
| 除却後の更地の減免 | 耐用年限の3分の2を超えた老朽住宅を令和13年3月31日までに取り壊し、土地が小規模住宅用地から非住宅用地になった場合などに、固定資産税・都市計画税を減免 |
| 減免の程度 | 小規模住宅用地並みの税額に軽減(中野区の案内では減免の割合は8割、最長5年間) |
| 注意点 | 区の確認(防災上有効な更地)が必要。駐車場に使う、雑草が茂っているなどは認められない例とされている |
表は東京都主税局 ※3、中野区 ※4、板橋区 ※5 の案内をもとに編集部がまとめたものです。空き家を解体して土地として売る場合、売れるまでの固定資産税の上がり方が、不燃化特区の内か外かで大きく変わります。不燃化の支援の窓口は19区にあります※6。
出典:※1 東京都都市整備局「不燃化特区制度」、※3 東京都主税局「不燃化特区内における老朽住宅等除却後の土地に対する固定資産税・都市計画税の減免」、※4 中野区「不燃化特区内に住宅をお持ちの方へ(老朽住宅取壊し後の更地の減免)」、※5 板橋区「不燃化特区の支援制度(固定資産税・都市計画税の減免)」、※6 東京都都市整備局「東京都整備地域等不燃化集中促進事業(各区の問い合わせ先)」
東京で再建築不可・私道の問題が多い理由
SUUMOは、総務省の令和5年住宅・土地統計調査をもとに、東京23区の住宅のうち、幅員2m未満の道路に接する住宅と道路に接していない住宅を合わせると約4.8%にあたり、再建築不可の疑いがあると紹介しています※7。
路地状敷地では、江戸川区の案内によると、路地状部分の長さが20m以下なら幅2m以上、20mを超えると幅3m以上が必要で、耐火・準耐火建築物以外で延べ面積が200平方メートルを超える建物はそれぞれ3m以上・4m以上になります※8。
私道に面した家では、私道持分がない場合などに、売買の条件として買主から通行・掘削の承諾書を求められることがあります※9。承諾を得る際に承諾料を払うことも少なくないとされています※10。
出典:※7 リクルート(SUUMO)「再建築不可物件とは? リフォームはできる? ローンは組める? 後悔しないための活用方法」、※8 江戸川区「2-4 敷地が道路より奥にある場合は建築はできますか?(住まいづくりの手引き)」、※9 リクルート(SUUMO)「私道負担とは?私道と公道の見分け方やよくあるトラブルをわかりやすく解説」、※10 LIFULL(LIFULL HOME'S)「私道とは?公道との見分け方や所有持分・私道負担、売却時の注意点を紹介」
東京のくわしい解説
出典
- 東京都都市整備局「不燃化特区制度」(2026年4月1日更新) https://www.funenka.metro.tokyo.lg.jp/initiatives/fireproof-special-zone-system/index.html /確認日 2026-09-20
- 東京都都市整備局「地震に関する地域危険度測定調査(第9回)地域危険度一覧表(区市町別)」(令和4年9月公表) https://www.funenka.metro.tokyo.lg.jp/area-hazard-level/regional-risk-list/index.html /確認日 2026-09-20
- 東京都主税局「不燃化特区内における老朽住宅等除却後の土地に対する固定資産税・都市計画税の減免」(2026年9月閲覧) https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi/funenka02 /確認日 2026-09-20
- 中野区「不燃化特区内に住宅をお持ちの方へ(老朽住宅取壊し後の更地の減免)」(2026年9月閲覧) https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/machizukuri/machizukuri/todokede/syomeikijyun.files/roukyu-jutaku_tirashi.pdf /確認日 2026-09-20
- 板橋区「不燃化特区の支援制度(固定資産税・都市計画税の減免)」(2026年9月閲覧) https://www.city.itabashi.tokyo.jp/bousai/machidukuri/chiiki/funen/1032729.html /確認日 2026-09-20
- 東京都都市整備局「東京都整備地域等不燃化集中促進事業(各区の問い合わせ先)」(2026年3月31日更新) https://www.funenka.metro.tokyo.lg.jp/initiatives/maintenance-area/index.html /確認日 2026-09-20
- リクルート(SUUMO)「再建築不可物件とは? リフォームはできる? ローンは組める? 後悔しないための活用方法」(2025年11月26日更新) https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chukoikkodate/ck_sagashi/saikenchiku_fuka_bukken/ /確認日 2026-09-20
- 江戸川区「2-4 敷地が道路より奥にある場合は建築はできますか?(住まいづくりの手引き)」(2025年9月22日更新) https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e021/kurashi/sumai/sumai_tebiki/kenchiku/2_4.html /確認日 2026-09-21
- リクルート(SUUMO)「私道負担とは?私道と公道の見分け方やよくあるトラブルをわかりやすく解説」(2025年7月23日更新) https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_other/shido_hutan/ /確認日 2026-09-21
- LIFULL(LIFULL HOME'S)「私道とは?公道との見分け方や所有持分・私道負担、売却時の注意点を紹介」(2026年5月8日更新) https://www.homes.co.jp/satei/media/entry/202404/0801 /確認日 2026-09-21
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出典:株式会社ネクスウィル「ワケガイ 公式サイト(よくあるご質問・物件カテゴリ)」(確認日 2026-09-20)